Tether(テザー/USDT)仮想通貨とは-デジタル化された「米ドル」法定通貨



 

テザー(Tether/USDT)とは 法定通貨を仮想通貨化したトークン となります。

テザー(Tether)は法定通貨と1対1の価値を持ちながらブロックチェーン上にトークン化したものです。

他の通貨に価値を連動させている通貨を ペグ通貨 、価格が安定するように設定された通貨を ステーブルコイン と言いますがテザー(Tether)もこれらに分類されます。

価値は1USDT(Tether USD)=1USD(米ドル)になります。また、米ドル以外の複数の法定通貨にも対応しています。

通貨名・・・テザー(Tether)
通貨略号・・・USDT
公開日・・・14年10月
発行枚数・・・20億USDT
公式サイト・・・https://tether.to/

テザー(Tether/USDT)の特徴

テザー(Tether)の特徴は、主に以下3つとなります。

  • プルーフ・オブ・リザーブにより価値の担保
  • 法定通貨と仮想通貨のハイブリッド
  • 中央管理者がいる

プルーフ・オブ・リザーブにより価値の担保

では何故テザー(Tether)は仮想通貨なのに1USDT=1米ドルのように価値が担保されているかといいますと、

このプルーフ・オブ・リザーブを採用しているからです。

プルーフ・オブ・リザーブとは

Tetherには「Tether Limited」という運営会社があります。
利用者はこの「Tether Limited」に米ドルを預けると、同額のテザー(Tether)を発行してもらえます。
逆にテザー(Tether)を換金したい場合、この「Tether Limited」に入金することで法定通貨を受け取れるシステムになっています。
これがテザー(Tether)の価値が担保されている仕組みです。

このようにプルーフ・オブリザーブにより、テザー(Tether)の価値は安定し、他仮想通貨の価格変動の影響もあまり受けなくなります。

法定通貨と仮想通貨のハイブリッド

テザー(Tether)は法定通貨と仮想通貨のハイブリッドともいえるべき、両方の良いところを兼ね合わせた性能を持っています。

例えば法定通貨の場合、ネット上でやり取りする際には金融機関のシステムを経由する必要があったり、ATMの利用時間や手数料などの制約がありました。

イルカさん
非常に煩わしいよね

また、仮想通貨の場合は少額の手数料で取引が可能であるものの、実物資産による裏付けを持たず価値が不安定な状態です。

ペンギンさん
一日で20%の変動なんていつものこと

テザー(Tether)は、ブロックチェーン上に記録されるトークンとして発行されるので、 銀行よりも安全に価値を保存 できます。

また、どの仮想通貨とも同じように 送金手数料など安くてスピーディー に行えます。

一方で法定通貨という価値の裏付けを持つ通貨として、他の通貨と比べ価値の流動性の低い安定した通貨を実現しています。

中央管理者がいる

テザー(Tether)は、テザー社(Tether Limited)によって運営されていますので、他の通貨とは異なり中央管理者が存在します。

この中央管理者が存在することにより、デメリットとして他の通貨にはない カウンターパーティーリスク といわれるものが発生します。

カウンターパーティリスクとは
デリバティブ取引の相手方(カウンターパーティ)が契約満期前に経営面で行き詰まり、契約上定められた支払いが履行されないリスクのことをいいます。

例えば、ハッキングなどによりテザーが盗み出されたりすれば、発行されたテザーと保有する法定通貨の総量のバランスが崩れます。

また、テザー社が破綻すれば預けた法定通貨の回収は困難になります

テザー(Tether)疑惑

テザー(Tether)を売買する上で、避けることのできない問題がこのテザー疑惑です。

テザーは米ドルの価格と連動しているのがうたい文句です。

中央管理者のテザー社(Tether Limited)が保有している米ドルと同量のテザーを発行すると決められており、テザーは米ドルとの固定レート実現させています。

ところが最近になって、 テザー社が発行しているテザーと保有している米ドルは同量ではないのでは?という「テザー疑惑」が浮上 しています。

もしこの、発行しているテザーと保有している米ドルが同量でないと、テザーの価値は法定通貨の裏付けを失い、信用も一気に失墜します。

テザー疑惑

さらに、まことしやかに噂されているのが、

「テザーによって市場の価格操作がされているのではないか?」という疑惑です。

この疑惑を裏付けるものとして、

  • テザー社と世界でも大手の仮想通貨取引所「ビットフィネックス(Bitfinex)」のCEOは同じ人物であるということ
  • 新規テザー発行直後にビットコインの急激な価格上昇が起こっているということ

などが上げられます。

不正の疑いがあるとして米商品先物取引委員会(CFTC)も調査に乗り出しており、召喚されていると言われています。

しかしながら、実戦でトレードしていると、このテザー問題を釣りで使われている節も強く感じますので、あくまでも疑惑ということで。

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